下部組織C .F .PASIONからの一貫指導

スタッフが語るチーム三郷 「下部組織C .F .PASIONからの一貫指導」

2020年今から2年前に、新たに立ち上げたU-12C .F .PASIONは、現在100名近くの選手が活躍している。近年、少子化、市内サッカー人口の減少、他地域のクラブチームへの選手流出、少年団スタッフの高齢化などが顕著になり、三郷市のU-12世代の大会上位進出は難しくなり、同時に人数不足から、いくつかの少年団は活動そのものも厳しくなっている。その中で、U-12の設立を決意し、現在に至っている。

全国各地を見渡すと、育成段階からの一貫指導が定着してきている。例えば、昌平高校はジュニアユースにFC LAVIDAをもち、小学生年代ではエリートコースを立ち上げ、育成に励んでいる。長期に渡って選手の成長を見ていくことで、新たな発見やチームへの浸透、理解の早さへも繋がる。「9年間の一貫指導で三郷から世界へ」それがチームの目指すべき姿である。

C .F .PASIONはどのような指導をしているのかと興味津々に体験に来てくれる選手が多い。主に3つの点を重要視している。1点目は、「サッカーの素晴らしさ、面白さを感じながら、仲間と協力して目標を達成する喜びを学ぶ。」ことである。サッカーはチームスポーツであり、楽しくも苦しくも仲間と協力した達成感が一番の思い出となる。チームでは、点を取った時の喜び、勝った時の嬉しさ、負けた時の悔しさを豊かに表現できるよう育成している。2点目は、「個人の特性や発育・発達段階に合わせた指導で、運動能力やスキルの向上を目指す。」ことである。ゴールデンエイジ期と呼ばれるU-12世代は、たくさん吸収し、成長できる。そのため、一人ひとりの個人差に応じて、それぞれの学年でやるべきことを明確にして指導をしている。3点目は、「サッカーを通じて、挨拶や礼儀、マナー教育により、良いメンタリティの習得と人間性の向上を図る。」ことである。三郷Jr.Youthではサッカーはもちろん社会人として常識となる礼儀や挨拶についてしつこく指導をしている。それはU-12世代でも変わることはない。人間性の向上無くしてサッカーの成長はない。

ここまで、C .F .PASIONについて話したが、TOPチーム(6年生)はジュニアユースへ上がる段階である。C .F .PASIONでは、ジュニアユースへの練習参加や、U-13とのトレーニングマッチなどを定期的に行い、ジュニアユースの姿を見ている。また、普段の練習はジュニアユースのスタッフが指導するため、ジュニアユースへ繋がる指導やサッカー観の理解に努めている。特に重視するべきポイントは、「基本技術」の徹底である。止める・蹴る・運ぶといったサッカーにおける基礎的要素は、どの年代でも必要となる。C .F .PASIONでは、ジュニアユース年代に必要な基本技術をU-12世代から育成していくことで、ジュニアユースでの活動が始まっても、これまでの練習を活かして、活動に参加することができる。

もちろん、ジュニアユースとの一貫指導の中で、U-12世代での結果も求めなくてはならない。現在、4種リーグは全勝でリーグ1位に位置している。目指すは「埼玉県制覇」である。C .F .PASIONの名前を全国に知らせ、三郷Jr.Youth FCとの一貫指導で、ジュニアユースも全国大会出場へと望みを繋げることも求められるのでないかと考える。現6年生もジュニアユースへの内部昇格が数名決まっている。「9年間の一貫指導で三郷から世界へ」その夢も近づいてきているに違いない。

成田 航太